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Case No. 007

自宅兼店舗をカタチにする

「自宅と店舗を一緒にして、少しでも家族の時間を増やせれば…。」美容師として活躍する奥様の想いを「店舗併用住宅」というカタチで実現しました。周辺は平屋が多く、交通量の多い道路沿いにも面している敷地は、1階を店舗、2階を居住の空間とすることで、外からの視線を気にせずプライベートに配慮した空間づくりをおこなっています。奥様の仕事場となる1階は、来店されるお客様がリラックスできるようシンプルで落ち着きのある店内に、2階は家族団らんの時間を優しく包み込む、あたたかみのある居住スペースとなっています。

Skeleton Looks

シンプルに、ナチュラルに、暮らしを綴る

住まいの真正面に立つと、左右に設けられた趣の異なる玄関ドア。住居用の玄関と美容室の入り口になっており、”自宅兼店舗”をシンプルかつスタイリッシュに表現しています。一階は店舗のほか、インナーガレージを備えており、DIYや釣具、バイクなどの趣味を愉しめる空間が確保されています。

Infill Looks

1階はモルタルの床とグレーの壁で無機質にまとめた店舗に。必然的に2階リビングが採用されることで、生活空間はたっぷりと日差しの入る明るい空間を実現しています。

耐震等級
3 (許容応力度計算による)
耐風等級
2
UA値(外皮平均熱貫流率)
0.56
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)
適合
断熱性能
6 / 7
等級6|熱損失などの著しい削減のための対策がとられている
エネルギー消費性能
6 / 6
等級6|一次エネルギー消費量の著しい削減のための対策が講じられている

木造枠組壁工法(ツーバイシックス工法)

木造枠組壁工法は、地震の力をバランスよく分散させる「六面体構造」を基本とする工法です。地震の力を1点に集中させず、家全体にバランスよく分散させることで、建物の変形を防ぐことができます。住宅を建設する際も、釘の色やピッチなどでしっかりと確認ができる点もこの工法の特徴です。

耐震等級3の家

FDMでは最高の備えである「構造計算(許容応力度計算)による耐震等級3」を全ての住宅に義務付けています。構造計算とは、地震や災害に対して、変形や倒壊しないかを科学的に検証する計算のことで、建築基準法の定めでは、ほとんど全ての木造住宅は構造計算を行わなくてよいことになっています。FDMは耐震性と耐久性を持つ「永く続く器」をつくるために、全ての住宅で構造計算を行っています。

許容応力度計算による構造計算とは?

耐震等級2以上を確保するには「性能表示計算」か「許容応力度計算」による構造計算が必要になります。
ではこの2つの違いとはなんでしょう。
 
耐震等級3で同じような家を設計する場合、性能表示計算と許容応力度計算では、詳細な作業を必要とする許容応力度計算の方がたくさんの耐力壁を必要とする計算結果が出ます。

性能表示計算で建てた耐震等級3が、許容応力度計算と同じ量の耐力壁を必要としているなら問題は無いと言えます。
しかし実際は、耐力壁一つだけを見ても、許容応力度計算よりも、常に少なくなるのが性能表示計算の現状です。

つまり、同じ耐震等級3であっても、性能表示計算で建てた家よりも許容応力度計算を行った家の方が地震に強いのです。

断熱等性能等級とは?

断熱等性能等級とは、建物や住宅の断熱性能を評価する基準のことです。等級が高いほど、外気の温度変化や風の影響を受けにくくなり、室内の快適さを維持しやすくなります。また、高い等級の建物はエネルギー効率も良くなり、暖房や冷房の使用量を減らすことができます。

断熱等級は、無断熱の等級1~最高ランクの等級7まで、UA値によって7段階に分類されます。そのうち等級5~7は、2022年に「上位等級」として創設されました。

断熱等級が高い住まいは消費電力が少ないため、国は地球温暖化対策の取り組みとして2025年までにすべての新築戸建て住宅において断熱等級4以上を義務化することを目指しています。

一次エネルギー消費量とは?

一次エネルギー消費量の性能とは、建物や住宅が使用するエネルギーの量を評価する指標です。一次エネルギーは自然から取り出したエネルギーであり、例えば石炭や石油、天然ガスなどが含まれます。一次エネルギー消費量の性能が低いほど、建物がエネルギーを効率的に使用していることを示します。つまり、同じ快適さや機能を提供するために必要なエネルギー量が少なくなるのです。建物や住宅が低い一次エネルギー消費量の性能を持つと、環境への負荷を軽減できるだけでなく、エネルギー費用も節約できます。一次エネルギー消費量の性能評価は、持続可能な建築やエネルギー効率の向上に貢献します。

間取り
2LDK+店舗
建築地
大分県佐伯市
延床面積
141.30㎡(42.74坪)
地目
宅地
構造
木造枠組壁工法(ツーバイシックス工法)
規模
地上2階
設備
システムキッチン(オール電化)、ユニットバス、洗面化粧台、他
設計期間
2022.4-2022.7
施工期間
2022.10-2023.3
建物完成年月
2023年3月
施工
FDM株式会社

FDM Architects

建築がそこに現れる時、新しい風景が生まれます。Architectsプロジェクトでは、FDMの建築家とつくる普遍性のあるデザインの中、一邸一邸ごとに光と風を計画し、情緒と愛着、そして耐震性や環境性能といった要素が両立する長く愛せる資産価値の高い建築を実現します。